MEISTER
林しいたけ農園 林 洋一さん
祖父の代から「原木しいたけ」の栽培を始めて40年近く。家族総出で山林を整備し、ナラの木を切り出し、菌を植えて栽培するためのホダ木を作るところから出荷まで、すべてをやってきました。二代目が経営を拡大し、年間2万本を栽培するように。平成21年には原木しいたけ生産者大会「林野庁長官賞」を受賞しています。
2年先を見すえて菌を植えこみ、自然風土のなかで育む「原木しいたけ」。鹿島灘から吹いてくる冷涼な海風が、肉厚に味良く仕上げます。時間のかかる重労働を伴う仕事ですが、それだけに力強いエネルギーを秘めた特別な食材になるのです。
東日本大震災以降、関東以北の原木栽培は大打撃を受けました。人の手が入らなくなったことで山も荒廃していきます。 それでも洋一さんはどんなことがあろうとこの仕事を諦めないと決めています。厳しい現実から目を逸らさず、郷土の未来のあるべき姿を考えていかなければなりません。